数学の達人にしてみれば、「Xの気持ちがわからないので連立方程式が嫌いです」という素人はやっかいだろう。
AORの達人にしてみれば、「デヴィッド・フォスター?なんだそれ?興味ない」という素人はやっかいだろう。
ミュージカル観劇の達人にしてみれば、「レミゼ?何それ美味しいの?ファントム?何それ犬の名前?ウェストサイド?脇腹のこと?」という素人はやっかいだろう。
俺はかなりの厄介者なのだ。
銀座のアップルストアに行って来た。いやさ、俺はマックユーザーだから。『Genius Bar』というコーナーがあってね、カッコいいお兄さんが困った素人相手にいろいろ分からないことを教えてくれるのさ。それも無料で。
俺はパソコンの知識がまるで無い。というか聞いても理解できないんだ。OSという言葉も聞いたことあるが意味が分からんし、USBっていうのとファイアーワイアーというのの違いも分からん。パソコンのメモリーがあとどのくらい残っているのか見方も分からん。本当に「脇腹レヴェル」なのだ。
最近の俺の最大の興味は、所有CDを次々にマックに取り込む事なんだが、16000曲ほど入れたところ、「あなたの起動ディスクは残りのスペースがほとんどありません。ファイルを消去するなどしてスペースを作って下さい」とお告げが出て来た。
起動ディスクって何だ?ファイルってどういう意味だ?
俺の頭のメモリーの容量を増やす方が先だと思った。
そこで先述の『Genius Bar』へ駆け込んだというわけ。そうしたら、やはりパソコンの全容量の95%以上が音楽で埋まっていて、もうCD1枚も取り込む事はできないくらいパンパンですと言われちゃった....。げ、そこまでかよ!そ、そ、そ、そ、それではどうしたらこれからもCDを取り込んで行けるのですか?とすかさず聞いたら「1テラくらいの外付けハードディスクを買ってそちらに音楽部分を保管して下さい」みたいなことを言われた。
寺?神聖なものなんだな。思考速度の速い俺は瞬時に察した。
「そのお寺はどうしたら手に入りますか?」
「量販店に行かれて購入されたらいかがでしょうか?」
「ビックカメラなどのことをおっしゃっていますか?」
「ええ、まあ。どことは言えませんが...」
このようなプロと素人の微妙な攻防があり、俺は帰宅がてらそのブツを手に入れた。なんてことはない。テラというのは容量の単位で「テラバイト」とかいうのだ。お寺でバイトしてるわけじゃないぞ。それを買ってきてパソコンにUSBという長方形な先端でつないでみたら、なんだかしらんがグイグイ流れて行ったようだ。1時間くらいかかって「i-tune」の内容が移動した模様。しかし、このあとの処理が分からなくなっちゃった。消えたら怖いので、前に進めない。もし16000曲が消えたら俺の何千時間が消失することになる。
また『Geniusu Bar』に行くことになるな。
はやく素人を抜け出したい。








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